調剤薬局に求められる薬剤師像について

薬剤師に求められる能力・資質とはいったい何なのでしょうか?
これから薬剤師を目指す学生や、新卒・若手の薬剤師は気になるところではないでしょうか。

 

「将来、薬剤師過剰時代が来て薬剤師も淘汰されるのではないか?」
「AIの普及や薬局業務のICT化により、薬剤師が必要なくなるのではないか?」

 

実際に、現場の薬剤師の間でも将来を悲観する声が聞こえてきます。
こうした時代の変化の中で、今後も求められる薬剤師であり続けるためには、どのような心構えや能力が必要なのでしょうか。

 

この記事では、調剤薬局薬剤師として10年以上、延べ10万人以上の患者さんに服薬指導を行い、勤めていた調剤薬局では人事採用担当執行役員も経験した薬剤師が、実際の現場で感じた「求められる薬剤師像」について解説します。

 

 

薬剤師に求められるのは「〇〇能力」

私が今まで接してきた多くの薬剤師は、知識レベルが高く一般的なコミュニケーション能力も高いと感じています。
しかし、残念なことにその能力を上手に活用していなかったり、適切に評価されていない場合が多く見受けられます。
その理由は、『どうすれば評価されるのか』という根本的なことを理解していないことに起因します。

 

『求められるか』が評価の基本

私たち医療従事者である薬剤師」は国民から求められています
そのため、需要が高く、給与も一定の水準にあります。
そこには薬剤師が行う「調剤」が薬剤師国家試験を受かったものにしかできない独占業務であることに起因します。

 

では、誰に「求められる」ための行動をとるべきなのでしょうか?

 

誰に求められたいかを明確にする

多くの薬剤師は、「患者」に求められる必要があると答えるかもしれません。
この考えは、決して間違いではありません。
しかし、現在の医療現場では患者の評価がそのまま薬剤師の評価につながるシステムではありません。
現在、かかりつけ薬剤師などで薬剤師を評価する薬局も増えてきていますが、実際には薬剤師が職場を辞めたからといって患者さんがその薬局を訪れなくなるといったことは稀です。
そして、なにより患者さんに対して適切な調剤や指導をすることは薬剤師の責務であり使命です。「患者」のためにというのは医療従事者である私達にとっては当たり前のことなのです。
「求められる薬剤師」になるには、まずは患者との接点となる「職場」に求められる必要があります。

 

職場の求める薬剤師像を知る

しかし、多くの薬剤師は社会に出た後「企業が何を求めているのか」ということを意識していません
患者や社会は薬剤師を必要としているのですが、自分が働く会社がどのような人材(薬剤師)を必要として「求めているのか」ということに関してはあまり考えが及びません。
調剤薬局やドラッグストアなどの会社で評価されるためには、「会社の求めている薬剤師像」を知る必要があります

 

評価される為には「会社の求める薬剤師像」を知ること!

 

求められる薬剤師像は共通ではない

調剤薬局の中には、大手のように薬剤師人数が多い会社もありますし、個人薬局や地方の薬局・病院のように薬剤師の人数が少ない職場もあります。
また、「在宅や施設に力を入れている薬局」なのか、「門前に依存した薬局」なのか、「今後店舗を拡大する予定がある薬局」なのか、それ以外にも、「前任薬剤師の退職理由」や、「他の薬剤師や従業員との相性」なども採用時に加味することがあります。

 

当然、調剤薬局とドラッグストア等の業態によっても求める薬剤師像は変わってくることになります。

 

重要なのは『求められる薬剤師像』は全ての企業や職場で共通ではないということです

 

会社によって求められる薬剤師像は違う!

 

求められるための「共感能力」を身につけよう!

会社によって求められる人材が違うのなら、「求められる薬剤師」になるには、どのような能力が必要なのでしょうか。

 

それは「共感能力」です。

 

「共感能力」とは、相手(会社)の考えや気持ちを察する能力のことです。
ある企業では、ホームページに「薬剤師に求められる能力」として企業理念への「共感」を挙げています。
患者や会社の考えや気持ちを考え寄り添うことは、医療の現場で働く薬剤師だけでなく、社会人としても必要な能力になります。
求められるためには、会社が求める薬剤師像や能力を把握することができる「共感力」が必要と言えます。
似たような言葉で「傾聴」という言葉がありますが、コミュニケーションは自分本位では上手くいきません。相手の言葉や考えをしっかり理解しなければならないのです。

 

共感能力がなくても「求められる」方法

共感能力が必要といっても、これまでの生活や経験の中で身につけた性格や共感力を、すぐに変えたり能力を高めることは容易なことではありません。
では、どうすれば「求められる薬剤師」になることができるのでしょうか。
それは、簡単です。
採用におけるミスマッチを解消することです。

 

現在なかなか評価されていない薬剤師でも、会社や環境を変えることで評価されることがあるということです。
会社の評価は、単純に薬剤師としての知識や能力の優越で決まるものではないのです。このことは薬剤師業界に限らず多くの業種でいえることです。

 

そのため、自分の「求めるもの」と会社の「求めるもの」が違う場合には、そのミスマッチを解消することによって評価されることがあります。
その方法の一つが「転職」という手段なのです。

 

薬剤師と会社のミスマッチ解消の手段が「転職」

 

私も、「転職」をすることで評価される薬剤師になることができました。
私が、実際に利用した転職会社は「ファルマスタッフ」です。

 

「ファルマスタッフ」に転職の相談をする

 

その他の転職会社に相談する

 

 

 

あなたを必要としている調剤薬局が必ずあります!
自分にあった職場で、あなたの能力を発揮しましょう!


 

薬剤師に求められる基本的な資質10項目

薬学部では、改訂コアカリに基づく新たな6年制薬学教育が始まり、「薬剤師として求められる基本的な資質」10項目が、薬剤師教育の出口として設定されました。
これは、薬剤師である皆さんに求められていることであり、「求められる薬剤師」になるための差別化の項目ではありません
現場で必要とされる能力は、また別にありますが、まずは薬剤師に求められている資質10項目があることを理解しましょう。

 

薬剤師として求められる基本的な資質について

「薬剤師として求められる基本的な資質」

1、 薬剤師としての心構え
2、 患者・生活者本位の視点
3、 コミュニケーション能力
4、 チーム医療への参画
5、 基礎的な科学力
6、 薬物療法における実践的能力
7、 地域の保健・医療における実践的能力
8、 研究能力
9、 自己研鑽
10、教育能力

1、 薬剤師としての心構え

 医療の担い手として、豊かな人間性と、生命の尊厳について深い認識をもち、薬剤師の義務及び法令を遵守するとともに、人の命と健康な生活を守る使命感、責任感及び倫理観を有する。

2、 患者・生活者本位の視点

患者の人権を尊重し、患者及びその家族の秘密を守り、常に患者・生活者の立場に立って、これらの人々の安全と利益を最優先する。

3、 コミュニケーション能力

患者・生活者、他職種から情報を適切に収集し、これらの人々に有益な情報を提供するためのコミュニケーション能力を有する。

4、 チーム医療への参画

医療機関や地域における医療チームに積極的に参画し、相互の尊重のもとに薬剤師に求められる行動を適切にとる。

5、 基礎的な科学力

生体及び環境に対する医薬品・化学物質等の影響を理解するために必要な科学に関する基本的知識・技能・態度を有する。

6、 薬物療法における実践的能力

薬物療法を主体的に計画、実施、評価し、安全で有効な医薬品の使用を推進するために、医薬品を供給し、調剤、服薬指導、処方設計の提案等の薬学的管理を実践する能力を有する。

7、 地域の保健・医療における実践的能力

地域の保健、医療、福祉、介護及び行政等に参画・連携して、地域における人々の健康増進、公衆衛生の向上に貢献する能力を有する。

8、 研究能力

薬学・医療の進歩と改善に資するために、研究を遂行する意欲と問題発見・解決能力を有する。

9、 自己研鑽

薬学・医療の進歩に対応するために、医療と医薬品を巡る社会的動向を把握し、生涯にわたり自己研鑽を続ける意欲と態度を有する。

10、教育能力

次世代を担う人材を育成する意欲と態度を有する。

 

 

薬剤師が身につけるべきスキル

薬剤師としての専門的な知識を身につけたり、薬剤師以外の資格と掛け合わせることにより、より求められる薬剤師になることができます。
自分のなりたい薬剤師像になるために日々の研鑽やスキルアップを心がけましょう。、

●薬剤師の認定資格や専門知識を身につける
認定薬剤師・専門薬剤師【資格一覧】

 

●薬剤師×〇〇で他の薬剤師と差別化を図る
薬剤師のステップアップ資格一覧 【ダブルライセンスのすすめ】

 

学生時代に身につけるべきスキル

学生時代は、薬剤師になるために薬剤師国家試験の勉強以外にも、バイトやサークル活動など多くの経験をすることができます。
しかし、社会に出るとなかなか仕事以外の時間を作りづらいものです。
学生時代に、将来役立つスキルを身につけておくことで今後「求められる薬剤師」になることができるかもしれません。
これからの時代は、薬剤師資格だけではないプラスアルファの能力が必要とされます。

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●薬学部で取得可能な資格を調べる
薬学部・薬剤師が取得可能な資格一覧

 

ミスマッチを解消した結果【経験談】

現在の職場に不満がある場合には、「転職」することによりその不満が解消されることがあります。

 

人間関係などのストレスや、残業時間の短縮や有給消化など労働環境の改善、福利厚生、また給与・収入アップなどは多くの場合、「転職」を利用することで改善します。
特に給与などの条件面については、「転職」により大幅に改善することが可能です。

 

ステップアップには転職が必要不可欠

薬剤師のステップアップや高収入実現には転職は必要不可欠です!
これは転職を経験した多くの薬剤師が実感することです。
ただ、まだ転職経験のない方は、その方法はもちろん転職によるステップアップのイメージが湧かないかもしれません。
あくまで一例ではありますが、当サイト管理薬剤師の転職による年収の推移を見てみましょう。

 

<サイト管理薬剤師の転職実績>

 

 

25歳  年収420万円   

(某GMS正社員)

     ↓  ←転職

26歳  年収450万円   

(調剤のスキルアップを目的とした転職:正社員)

     ↓  ←転職

27歳  年収780万円   

ステップアップ転職:正社員・一般薬剤師)

28歳  年収846万円  ※1

29歳  年収900万円   

30歳  年収960万円   

31歳  年収1014万円  

32歳  年収1060万円 ※2

 

 

※1 同時期、200店舗以上の某大手チェーン薬局より年収900万円台での提示あり。
※2 ここでの年収表記は昇給を基準月にしているため源泉徴収票の金額ではなく4月〜3月の給与で計算しております。

 

転職により大幅に給与が上がっていることがわかります。

 

スキルアップを目的とした転職

1度目の転職に関しては調剤の技術をしっかりと身につけたいという思いからの転職であり、給与はほぼ横ばいです。若干の上昇はありますが、これは残業などが影響しているため基本給などの給与に関してはほぼ同じになります。

 

ステップアップを目的とした転職

2度目の転職では身につけた技術などを利用し大きなステップアップ転職となります。年収にして330万円増という成果を出しております。
その後も、毎年50〜60万円ほどの昇給を達成し、転職の成功がうかがえます。
1回目のスキルアップを目的とした転職での契約内容は、1年に数万円ほどの昇給しか望めなかったことを考えると給与アップには転職が大きな要素となることが読み取れます。 

 

 

多くの薬剤師は「転職」を活用し、給与の大幅なアップや条件の改善を行っています。


 

転職会社を利用してミスマッチを解消

管理薬剤師が実際に利用した転職会社は「ファルマスタッフ」です。
他にも多くの薬剤師がファルマスタッフを利用し転職に成功していますのでお勧めです。

ファルマスタッフ

当サイト管理薬剤師が利用しました。
東証一部上場の大手運営会社が提供する薬剤師向け転職支援サービスのため、信頼と実績があります。

 

 

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